こんにちはー、成長の早い水草が好きなゾエ(@zoe)です。今回は水草水槽のレイアウトで前景草として人気があり定番のグロッソスティグマ(以下:グロッソ)についてお話です。
グロッソスティグマの基本情報
流通名 | グロッソスティグマ |
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学名 | Glossostigma elatinoides |
科名 | ゴマノハグサ科 |
草姿 | 有茎草 |
原産 | オーストラリア、ニュージーランド |
温度 | 20〜28℃ |
水質 | 弱酸性〜中性 |
高度 | 中硬水 |
成長速度 | 早い |
増え方 | ランナー |
光量 | 高光量 |
CO2 | 添加した方が良い |
飼育難易度 | かんたん |
前景草のグロッソスティグマを絨毯・草原にしたい!
近年ではニューラージパールグラス、ウォーターローン、オーストラリアン・ノチドメなど様々な水草が前景草に使用されるようになりましたが、僕がネイチャーアクアリウムに興味を持った2007年頃は、やっぱりグロッスティグマやヘアーグラスで緑の絨毯!っていうのが憧れでした。
そこで今回は初心に返ってグロッソスティグマを前景に植えてみました。
グロッソスティグマの植え方
グロッソスティグマの植え方をみていきましょう。ポイントは>植える前の下準備をしっかり行うことと、植える深さ・角度・間隔
ロックウールや寒天培地を取り除く
まずは植える前の下準備をします。
購入したグロッソがポット入り、または組織培養カップのものであれば、ロックウールや寒天培地を取り除きます。
とくにロックウールは根が複雑に絡んで取り除きにくい場合がありますが、根を引きちぎったり傷つけないようにピンセットを使って丁寧に取り除きましょう。ロックウールも寒天培地も、水を張ったバケツの中で行うと取り除きやすいですよ。
黄色く枯れた葉や、コケの生えた葉もそのままにしておくと水質悪化を招くことがあるので、面倒ですが可能な範囲で取り除いておきましょう。
エビを入れていれば多少の枯葉などは食べてくれるので、そんなに神経質になる必要はありません。
植えやすいように数株ずつ束にまとめる
グロッソはランナーという紐状の繁殖茎を伸ばして横に広がるように成長します。
数珠つなぎのようになっているので、ランナーをカットして株(根がついているものを一株とする)をそれぞれ独立させます。
独立させた株は、そのまま一株ずつ植えても構いませんが3〜5株くらいずつの束にまとめた方が断然ラクに早く植えられます。ただし、あまりにたくさんまとめ過ぎるとうまく育たなかったり、ゴソッと浮いて抜けてしまうことがあるので注意しましょう。
こんな感じでステンレス製のバットなどに並べると後で植えやすいです。目安として3〜5株ずつと書きましたが、実際は適当です(笑)
これで植える前の下準備は完了です。
水草用のピンセットを使って底床に植える
一応言っておきますが、もちろん指では植えませんよ。アクアリウムショップなどで売ってる一般的なもので良いので水草用のピンセットを使って植えましょう。
ちなみに僕は小学生のころ、指で頑張ってアマゾンソードとか植えていました(笑)
浅すぎず深すぎず、斜めに寝かす
グロッソを植える深さは葉が底床から少し見えている程度でOKです。また、まっすぐ垂直ではなく少し斜めに寝かせるようにすると、抜けにくく横に這いやすいので綺麗な絨毯状になります。
浅すぎると魚やエビに突かれて抜けてしまったり、逆に深すぎると光合成ができずに枯れてしまい水質汚染の原因になってしまうのでご注意。
ある程度の間隔を空けて植える
グロッソは一般的な水草が育つ環境が揃っていれば成長がとても早い水草です。そのためビッチリ間隔を詰めて植えると、お互いに何重にも重なって成長し、下の方まで光が届かず枯れてしまうことがあります。
ある程度の間隔を空けて植えることで、成長したときにビシっと綺麗な絨毯状に育ちやすいですよ。あと購入する量を抑えられるのでお財布にやさしいですね(笑)
実際に植えたらこんな感じです。水槽のガラス面まで育つとそれ以上広がれないため、モコモコ重なって見た目に圧迫感が出てしまいます。なのでガラス面付近はあえて植えないようにするのもポイントです。
グロッソスティグマの育て方
グロッソスティグマがどのように成長する(増える)のか、CO2添加や肥料はどうするのかみていきます。
グロッソスティグマの増え方
まずはグロッソの増え方。グロッソは十分な光量があれば、ランナーを伸ばして横に広がるように成長します。もしも上にヒョロヒョロと伸びる場合は照明器具の光が弱すぎないか、流木や他の水草などの影になっていないかなど、光量不足でないか確認してみましょう。
ランナーを伸ばすグロッソスティグマ既出ですが、グロッソは上の図のように数珠つなぎの増え方をします。そのままでも特に問題はありませんが、ある程度子株が大きくなり根を張ったところで、ランナーをカットしてみましょう。
そうすることで各々が独立してランナーを出して増えていくので、網目状に広がりやすくなります。
グロッソスティグマはCO2無しでも育つ?
結論から言うとグロッソスティグマはCO2添加無しでも育ちます。しかし、CO2を添加した方が成長が早く、色つやも美しく育つため、可能であればCO2添加をおすすめします。
グロッソスティグマに肥料は必要?
底床にアクアソイルを使用していれば多くの場合、半年〜1年くらい肥料を追肥しなくても問題ありません。グロッソが育たない・成長が遅いからといって、すぐに肥料を入れるのはNGです。
グロッソの成長が芳しくない場合は、まずは照明の光量・水温・pH・CO2添加の見直しから始めましょう。
砂利や砂に植えている場合は1〜2週ほど様子を見て、調子が悪いようなら必要に応じて液肥を添加したり、底床への固形肥料追加を行ってみましょう。
グロッソスティグマが上に伸びる
グロッソスティグマは光量が不足していると、光を求めてヒョロっと上に伸び、綺麗な絨毯状にならない場合があります。使用している照明や水槽の大きさ(水深)にもよりますが、 できるだけ明るく低床まで光が届く照明を選びましょう。照明1台で足りない場合は2台使用するのもいいですね。
照明時間が短すぎる場合や、流木や石の陰など光が当たらない部分も上に伸びやすいので注意しましょう。
グロッソスティグマをレイアウトに使用した例
グロッソスティグマをレイアウトに使用した例です。植栽から約3週間でグロッソが広がりました。まだまだ密度は低いですがパッと見は絨毯っぽい感じになってきましたね。
こちらもグロッソスティグマを使ったレイアウト例。グロッソは流木レイアウト、石組レイアウトどちらにも使いやすい水草ですね。
あとがき
グロッソって、特に何もしなくてもアッと言う間に綺麗な絨毯になることもありますが、何故か上手くいかないこともあるんですよね。よく初心者向けと言われますが、意外と奥が深い水草なのかもしれませんね。
そうそう、暖かい時期であれば水上育成もおすすめなのでお試しあれ :)