こんにちはー。汗疹が痒いゾエ(@zoe)です。今回は30cmキューブ水槽の立ち上げ記録&アクアリウム初心者向けに、底床・ソイルについてのお話です。水槽を設置する所から順を追ってみていきましょう。
水槽を設置する
水槽を置く場所を決める
小型水槽とはいえ、水やレイアウト素材を入れた水槽は重さが数十キロにもなります。また、動かした拍子にレイアウトが崩れてしまう恐れがあるので基本的には一度設置したらその場所から動かさないほうが良いでしょう。
明るい窓辺に置けば照明器具がなくても自然光で管理できますが、コケが繁殖する可能性があるため直射日光が当たる場所は避けたほうが無難です。その他、水槽が倒れたり破損すると危険なので、小さなお子さんやペットの手が届かない場所であることも重要です。
設置場所・水槽台が水平かどうかチェックする
水槽を設置する場所がきまったら、その場所(床・水槽台)が水平であることを確認しましょう。床・水槽台が傾いていると、水槽の一部に負荷がかかってしまい、破損の原因になるからです。
90cm以上の大型水槽の場合は、水槽に大きな水圧がかかるので特に注意したほうが良いですが、30cm程度の小型水槽の場合はそこまで神経質になる必要は無いでしょう。
水平かどうかを調べる場合は、水準器(水平器)を使えば簡単に分かります。あまり頻繁に使うものでもないので100円ショップに売ってあるものでも十分だと思います。
水槽用のマットを敷く
水槽の下には必ず水槽用のマットを敷きましょう。水槽台の多少の歪みや振動を吸収したり、水槽がズレ落ちるのを防ぐ滑り止めにもなります。特にフレームの無いオールガラスの水槽の場合は必須アイテムですね。
僕は水槽台を固定したときの滑り止めシートが余っていたので、マットの所々に貼って更にズレにくくなるようにしています。
水草水槽用の底床をつくる
水草の育成にはアクアソイルがおすすめ
まずはレイアウト・水草植えるためのベースとなる底床(ていしょう)をつくります。
今回、底床にはアクアソイル(水草育成用の土)を使用します。砂や大磯砂(砂利)でも構いませんが、水草の育成には断然ソイルが向いています。それは水草の栄養分を含むものや、熱帯魚・水草の育成に適した水質になるように調整されているものがあるためです。特にアクアリウム・水草育成の初心者はソイルを使っておけば難易度がグッと下がります。
小型水槽には吸着系のソイルがおすすめ!
さて、アクアソイルは大きく分けると「栄養系ソイル」と「吸着系ソイル」に分類されます。
栄養系ソイル | 吸着系ソイル | |
特徴 | 水草の成長を促す有機物・栄養を豊富に含むため、水草が健康的に育つ | 熱帯魚やエビなどの生体にとって有害になる、水中のアンモニアや亜硝酸を吸着する |
注意点 | 水槽内が富栄養化し、コケが繁殖する原因になり得る | 栄養分が少ないため、場合によっては追肥が必要になる |
栄養系・吸着系のどちらが優れるというものではありませんが、小型水槽の場合は吸着系ソイルをおすすめします。
理由は、小型水槽は水量が少ないため栄養系ソイルではすぐに富栄養化(ふえいようか:栄養分が必要以上に存在している状態)し、コケまみれになるリスクがあるからです。小型水槽に使用できる濾過フィルターも、小型で濾過能力が高くないものが多いので尚更です。
その点、吸着系ソイルであれば富栄養化しにくく、水槽の立ち上がりが早い、セット初期の白濁が少ないなど、初心者にありがちなトラブルも回避しやすいのが◎ですね。吸着系で個人的におすすめなのは「マスターソイル」や「プラチナソイル」。多くのアクアリストから長年、高評価を得ているソイルです。
もちろん、アクアリウムの知識・経験があり適切な管理ができるのであれば、水草が健康的に育ちやすい栄養系ソイルもOKです。
ソイルの敷き方・底床に傾斜をつける
ソイルの敷き方ですが、初めての方はソイルを真っ平らに敷いてしまいがちです。それでもダメではありませんが、ノッペリと平面な印象になってしまいます。
そこで、ソイルを奥に向かって傾斜(盛土)を付けてみましょう。傾斜を付けることで、レイアウトに奥行きや立体感が出るのです。
ソイルは使用前に洗う?
砂や砂利であればレイアウトに使用する前に洗いますが、ソイルは基本的に洗わずそのまま使用します。ソイルは土を粒状に焼き固めたものなので、洗ってしまうと粒が崩れて泥水になってまいます。注水した際に枯れ葉や木屑が浮いてくることがありますが、何度が換水しているうちに無くなるのであまり気にしなくてもOKです。
30cm水槽にソイルの量は何リットルくらい必要か?
W30×D30×H30cmのキューブ型水槽の場合、ソイルの量3L(約3kg)を入れると底床は約3cm程度の厚さになります。
前景草の定番グロッソスティグマなどであれば厚さ3cmで十分です。エキノドルスやクリプトコリネなど根をしっかり張る水草の場合はもう少し厚みがあっても良いかもしれません。ただし、前面を厚くし過ぎると圧迫感が出るので注意しましょう。
また、先に書いたように傾斜をつける場合は、5〜6Lほどソイルを用意した方が良いですね。
パウダータイプのソイルを薄く敷く
ソイルには商品によって名称が異なる場合がありますが、パウダー、ノーマル、ラージ、微粒、小粒、大粒など、粒の大きさのラインナップがあります。大きな水槽の場合、あまり粒の小さいソイルを使用すると通水性が悪くなるなどの問題がありますが、30cm程度の小型水槽であれば、どのタイプでも特に問題ありません。
ただしニューラージパールグラスやキューバパールグラス、ウォーターローンなど、小型で根張が浅い水草の場合は、粒の小さいタイプのソイルの方が植えやすく抜けにくいです。また好みにもよりますが、見た目がきめ細やかで綺麗に見えます。
粒が小さいタイプ | 粒が大きいタイプ | |
特徴 | 水草を植えやすい・抜けにくい/見た目が良い | 通水性がよい/価格が安め |
注意点 | 通水性がよくない/価格が高め | 根張が浅い水草は抜けやすい |
よく使われるテクニックとして、まずノーマルタイプ(粒が普通〜大きい)のソイルを敷き、その上にやや薄めにパウダータイプ(粒が小さい)のソイルを敷く方法があります。こうすることで通水性と、見た目の良さ、水草の植えやすさ・抜けにくさといった、まさに良い所取りの底床を作れますよ。
よって、30cmキューブ水槽用のソイルを買うときはノーマルタイプ・パウダータイプそれぞれ2〜3Lずつ購入することをおすすめします。
あとがき
ということで今回は、30cmキューブで水草水槽「底床編」でした。水槽の大きさや植える水草の種類、レイアウトなどによって最適な底床の作り方も変わってきますね。少しでも参考になれば幸いです :)